てのひらの上で
「感傷」
感傷
白牡丹
咲ききわまりて
くずるるや
黄金のしべを離るる
花びら ひとつ
病む部屋の窓に
舞い入りぬ
耐えがたき感傷に
身をやく吾を
知るや 知らずや
ふとさしのべし てのひらに
花びらは ふるれども
頬よする吾をいといて
地に落ちゆきぬ
病む部屋の窓に
夕ぐれは せまりて
うすやみに散る
白牡丹
新しき感傷
ふたたび吾をつつみて
ああ 私は
プラトニックに生きた
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「てのひらの上で」
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「ぬくもり」
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「私からの伝言」より
「感傷」
「あのこと このこと」
「プロフィール」
六十年も前の詩です。
でも 私の好きな詩
なんです。
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