「ぬくもり」

  • 「今日」を自分の意思で

     私の一日はまず「選ぶ」ことから始まります。理屈なんてありません。そう思うからです。
     私が育った時代は戦争の真っただ中。自分で何かを選んで、ということができない時代でした。だから今「選ぶ」ことができる世の中を、すごく大事にしたいと思っています。
     眠りから覚めると、誰にでも平等に与えられた朝があります。昨日に続く今日、いえ私の生まれた時から続いてきている今日という日、大事な今日の一日を自分の意思で決めていく楽しさ、とってもすてきなことです。
     進むことを選ぶのも自分、とどまることを決めるのも自分、いつも自分の手のひらの中にある物事を、私が決めているのです。
     選んだ友達に裏切られることも、何かに失敗し悔やむことも自分白身が決めたこと。大喜びをすることも、自信をなくしたり取り戻したりすることも、みんな私の選んだことから始まったものです。
     「右と左とどっち」「上と下とどっち」。それを右とか上とか決めることが選ぶこと。こんな簡単なことが難しくて、暮らしの中でできていかないのです。「選ぶ」ということを普段の暮らしの中にしっかり置いておきたいものです。